ハクティビスト
政治的・社会的・宗教的な主張や目的のために、ハッキングなどの情報技術を使って活動する個人や集団。用いる技術そのものよりも、行動の動機に着目した呼び方である。
イマシルちゃんの解説
誰かがお店の看板を勝手に書き換えたとするよ。
品物が欲しかったのか、自分の意見を目立たせたかったのかで、目的は違うよね。
同じように見える行動でも、何のためにしたかという見方があるんだ。
ただ、本人が話す理由だけで、本当の狙いまで分かるとは限らないよ。
より深い解説
活動の目的から捉える
ハクティビストによる活動をハクティビズムという。自分たちの主張や目的を広めたり、対立すると考える組織に圧力をかけたりするために、情報技術を利用する。
金銭の獲得だけを目的とする行為とは、主に動機の観点が異なる。ただし実際の活動には複数の目的が混在し、資金獲得と主張の宣伝を同時に行う場合もある。分類を完全に排他的なものと考えない。
行為と影響を分けて見る
| 行為の例 | 組織への主な影響 |
|---|---|
| Webサイトの書換え | 公開情報の完全性が損なわれる |
| DDoS攻撃 | サービスの可用性が損なわれる |
| 取得した情報の公開 | 情報の機密性が損なわれる |
| 攻撃実績を宣伝する行為 | 関係者の不安や対応負荷を増やす |
これらの行為は、ほかの動機の攻撃者も使う。そのため、DDoS攻撃があったという事実だけで、実行者をハクティビストと断定することはできない。
宣言をどう評価するか
| 情報 | 確認の観点 |
|---|---|
| 攻撃したという宣言 | 実際の障害やログと一致するか |
| 公開されたデータ | 自組織のものか、古い情報ではないか |
| 名乗っている集団名 | 過去と同じ実行者である根拠があるか |
発信された内容と、観測できた事実を分けて記録する。名乗りや声明は分析材料になるが、それだけで攻撃者の特定が完了するわけではない。
組織側の対応
被害への初動は、推測した目的だけで変えない。停止や侵害の範囲を確認し、必要な封じ込めと復旧を進める。判断の根拠になるログや通信記録は保全する。
事象の影響が大きい場合は、CSIRTが運用部門や広報などとの調整を行う。技術的な被害と、外部へ公表する情報の正確さの両方を扱う必要がある。
防御側の活動との区別
CSIRTは事故を受け付けて対応する機能であり、ハクティビストとは役割が異なる。また、依頼者の許可を得て行うセキュリティ検査とも区別する。対象の許可、活動の目的、実際の行為を別々に確認することが大切である。