MLCフラッシュメモリ
一つのメモリセルに2ビット以上の情報を記憶するフラッシュメモリ方式。セルの電荷状態を複数段階に分けて使い、記憶密度を高める。
イマシルちゃんの解説
同じ大きさの引き出しでも、中をいくつかの区画に分けられたら、もっと多くの種類のものを整理できるよね。
フラッシュメモリも、電気の状態を細かく読み分けると、一つの場所により多くの情報を詰め込めるんだ。
その分、状態の違いを正しく読み取るのが難しくなることもあるよ。
より深い解説
記憶の仕組み
フラッシュメモリは、メモリセル内の電荷の状態に応じて情報を保持する不揮発性メモリである。
MLC(Multi-Level Cell)方式では、しきい値電圧を複数の段階に区切って読み分け、1セル当たり2ビット以上を記録する。
1ビットを記録するには2状態、2ビットには4状態、3ビットには8状態が必要である。
状態が増えるほど、それぞれの電圧範囲を細かく判別しなければならない。
セル当たりの情報量
| 方式 | 情報量 | 必要な状態数 |
|---|---|---|
| SLC | 1ビット | 2 |
| 狭義のMLC | 2ビット | 4 |
| TLC | 3ビット | 8 |
| QLC | 4ビット | 16 |
「MLC」は広義には複数ビットを保持するセル全般を指すが、製品分類では特に2ビット/セルの方式を指すことが多い。
長所と注意点
| 観点 | MLC化による傾向 |
|---|---|
| 容量当たりのコスト | 小さくしやすい |
| 記憶密度 | 高くできる |
| 電圧状態の判別 | より細かい制御が必要 |
| 書換え耐性 | 一般にSLCより厳しくなる傾向がある |
寿命や速度は、セルの種類だけでなく、制御回路、誤り訂正、書込みの分散処理などによっても変わる。
ほかのメモリとの違い
| 方式 | 主な情報の保持方法 |
|---|---|
| フラッシュメモリ | 電荷の状態を不揮発的に保持する |
| DRAM | コンデンサの電荷を利用し、リフレッシュが必要 |
| SRAM | フリップフロップなどを使い、電源が必要 |
| 抵抗変化型メモリ | 電気抵抗の変化を利用する |
MLCは「どれくらいの情報を1セルに入れるか」の分類であり、DRAMやSRAMと同じ分類軸ではない。