特性要因図
調べたい結果である特性と、その結果に影響し得る要因を、枝分かれする形で整理した図。原因の候補を幅広く洗い出し、分類して検討するために使う。
イマシルちゃんの解説
「お店で料理が出るのが遅い」とき、すぐに一つの理由へ決めつけたくなるかもしれないね。
でも、人手、道具、注文の受け方など、関係しそうなところはいくつもあるよ。
大きな仲間ごとに分け、さらに細かい理由を書き足していく。
まだ確かめていない候補も見えるようにすると、次に調べることを選びやすくなるんだ。
より深い解説
結果から原因の候補を整理する
まず、何を改善したいのかを具体的に定める。たとえば「通信が悪い」だけでなく、「特定の時間帯に応答が遅い」のように対象を絞る。その結果へ影響しそうな要因を分類し、細分化する。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 特性 | 調べたい結果や問題 |
| 大きな枝 | 原因を整理する分類 |
| 小さな枝 | 分類を具体化した候補 |
全体が魚の骨に似るため、フィッシュボーン図とも呼ばれる。分類は、分析の対象に合わせて選ぶ。
分類の考え方
製造業では、人、機械、材料、方法という4Mがよく使われる。情報システムでも、そのまま当てはめるのではなく、目的に合った分類へ調整する。
| 分類の例 | 検討する候補 |
|---|---|
| 人・運用 | 引継ぎ、作業の確認、担当範囲 |
| 設備 | 回線、サーバ、端末 |
| 設定・方法 | タイムアウト、経路、処理手順 |
| 環境 | 時間帯、利用量、周囲の条件 |
分類自体が正解を保証するわけではない。重なりや抜けを確認しながら、原因の候補を広げるための枠組みとして使う。
候補を事実と照らす
図へ書いた原因は、まだ仮説である。ログ、測定、再現試験などの証拠と照合して、実際に影響しているかを確かめる。
| 作業 | 目的 |
|---|---|
| 事実の記録 | いつ、どこで、何が起きたかをそろえる |
| 候補の洗出し | 思い込みで範囲を狭めない |
| 優先順位付け | 影響や確かめやすさから調査順を決める |
| 検証 | 観測や実験と一致するかを確かめる |
多く書かれた枝が真の原因とは限らない。発生しやすさと影響の大きさ、実際の観測結果を分けて評価する。
ほかの図との違い
| 図 | 主に表すこと |
|---|---|
| 特性要因図 | 結果に影響し得る原因の分類 |
| 状態遷移図 | 事象に応じた状態の変化 |
| データフローダイアグラム | 情報の受渡しや加工 |
| FTA | 望ましくない事象へ至る要因の論理的な組合せ |
改善後の確認
対策を実施したら、対象にした結果が改善したかを測る。改善しても別の時期や条件で再発するなら、残る条件を見直す。
図を作成しただけで分析が完了するわけではない。調査結果と対策の効果を記録し、原因の候補と確かめた内容の対応を保つことが大切である。