GPS
複数の衛星から送られる時刻や軌道の情報を利用し、利用者の位置や時刻を求める測位システム。信号が届くまでの時間から、位置を推定するための距離を求める。
イマシルちゃんの解説
時刻入りのお知らせが、空のいろいろな場所から届くとするよ。
届くまでの長さを比べれば、自分がどこにいるかの手掛かりになるんだ。
ただ、自分の時計にもずれがあるかもしれないよね。
一つのお知らせだけで決めず、いくつもの手掛かりを組み合わせて確かめるんだ。
より深い解説
位置を求める考え方
受信機は、各衛星の軌道情報から送信側の位置を計算し、送信時刻と受信時刻の差を測る。電波の速さを使って距離に相当する値へ換算する。
受信機の時計のずれなどを含むため、この値を擬似距離という。距離を正確に一つ測るだけで、受信機の位置が決まるわけではない。
通常、三次元の位置の三つの座標に加え、受信機の時計のずれも未知数になる。これらを求めるため、原則として4機以上の衛星から得られる情報を使う。追加の条件や補助情報を使う方式では、この条件が異なる場合もある。
システムの構成
| 部分 | 役割 |
|---|---|
| 宇宙側 | 測位用の信号を送る |
| 地上の管制側 | 軌道や時計などを監視・管理する |
| 受信機 | 信号を受け、位置や時刻を計算する |
一般的な測位では、利用者の機器が位置を知るために衛星へ要求を送る必要はない。地図の取得や測位を助ける情報の受信には、別に通信を使う場合がある。
周波数と通信方式の違い
| GPSの信号 | 中心周波数 |
|---|---|
| L1 | 1,575.42MHz |
| L2 | 1,227.60MHz |
| L5 | 1,176.45MHz |
Bluetoothや一部の無線LANが使う2.4GHz帯とは異なる。無線LANにはほかの帯域を使う規格もあるため、無線LAN全体を一つの帯域だけで扱わない。
| 技術 | 主な目的 |
|---|---|
| GPS | 位置・時刻を求める |
| 無線LAN | 近距離のネットワーク接続 |
| 携帯電話 | 基地局を介した通信 |
測位が乱れる要因
| 条件 | 影響 |
|---|---|
| 建物や地形による遮蔽 | 使える信号が減る |
| 建物などからの反射 | 直接の経路と異なる信号が混ざる |
| 電離層や大気 | 信号の伝わり方が変わる |
| 衛星の見え方の偏り | 位置を絞る条件が悪くなる |
反射した信号の影響をマルチパスという。受信できる数だけでなく、配置や信号の品質も精度に影響する。
測位と安全性
GPSは、衛星を利用する測位システム全般を指すGNSSの一つである。ほかのシステムとの併用や補正情報により、利用可能性や精度を改善する構成もある。
一方、電波が妨害されたり、偽の信号で誤った位置へ誘導されたりする危険もある。重要な用途では、他のセンサーとの照合や異常の検知を組み合わせる。測位できたことと、その情報が攻撃を受けていないことは同じではない。