オーバレイネットワーク
既存の通信網の上に、用途に合わせた論理的な接続関係を構成するネットワーク。下で実際のパケットを運ぶ網をアンダーレイと呼ぶ。
イマシルちゃんの解説
いつもの道路の上に、宅配便のお店どうしを結ぶ配送ルートを考えてみよう。
隣の担当店として登録していても、建物が隣同士とは限らないね。
途中の道路をいくつも通って、荷物を渡すこともあるんだ。
目的に合ったつながりを、もとの道の上に作れるんだよ。
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より深い解説
二つの接続関係
物理的な配線やIPの到達性とは別に、参加するノード間の関係を定める。上位で隣接するノード間の通信が、下位では複数のルータを経由することもある。論理的な1ホップが、物理的な1ホップとは限らない。
| 観点 | 上位に作る網 | 下位で運ぶ網 |
|---|---|---|
| 主な関心 | 参加者や仮想的な接続 | 実際の到達性と転送 |
| 構成変更 | 配線変更なしに行える場合がある | 機器や経路の設計が必要 |
| 障害との関係 | 下位網の停止の影響を受ける | 上位網が動くための基盤 |
利用例
P2Pでは、参加者同士でデータを探索・転送するための関係を作る。全参加者が全員と直接接続する必要はなく、探索方法に応じて相手を選ぶ。
データセンターでは、既存のIP網にトンネルを張り、仮想的なネットワークを構成する方式がある。元のフレームを別のパケットに収める処理をカプセル化という。ただし、この技術の定義は特定のトンネル方式に限定されない。
設計で確認すること
| 項目 | 確認点 |
|---|---|
| 経路 | 論理経路と実際の経路が違い、遠回りにならないか |
| 帯域 | 別の論理接続が同じ物理回線を共有していないか |
| MTU | 追加ヘッダーで送れる実データが小さくならないか |
| 障害調査 | 上位の接続状態だけでなく、下位の到達性も調べる |
| 保護 | 仮想化だけで暗号化されると考えない |
複数の論理経路があっても、同じ回線を通れば障害を同時に受ける。論理的な冗長性と物理的な冗長性を分けて確認する。
無線の接続形態との区別
アドホックネットワークは、無線端末同士などが基地局に依存せず接続する形態である。既存網の上に別のつながりを作るという分類とは軸が違う。また、オーバレイを構成しても、下位網の伝送速度が自動的に増えるわけではない。