ネットワークスペシャリスト 令和5年度 春期 午後Ⅱ 問1
ネットワークスペシャリスト 令和5年度 春期 午後Ⅱ 問1
この問題に出てくる用語
- AS
- 外部に対して共通のルーティングポリシーを持つIPネットワークのまとまり。通信事業者や企業などが運用し、BGPによる経路情報交換ではAS番号(ASN)で識別される。
- 死活監視
- 応答の有無や内容、定期通知の受信状況を基に、機器やサービスの稼働状態を継続的に確認する監視である。確認方法と判定条件を決め、利用できなくなった兆候の検出と通知につなげる。
- 静的ルーティング
- 宛先ネットワークと転送先の対応を、管理者が手動で設定する経路制御方式である。設定した次ホップや送出するインタフェースに従ってパケットを転送し、ルーティングプロトコルによる経路学習を必要としない。
- DNSラウンドロビン
- 1つのホスト名に、複数のサーバのIPアドレスを登録しておき、問合せのたびに返す順番を変えることで、アクセスを複数のサーバに振り分ける方法。専用の負荷分散装置がいらないが、故障したサーバにも振り分けてしまう。
- TTL
- IPv4ヘッダーにある、パケットがネットワーク上に存在できる期間を制限する値である。ルータが転送するときに少なくとも1減らし、0以下になったパケットは破棄する。
- 動的ルーティング
- ルータ同士がルーティングプロトコルで経路情報を交換し、ネットワークの状態の変化に合わせて、経路表を自動的に更新する方式。管理者が手で経路を設定する静的ルーティングと対になる。
- NAPT
- IPアドレスに加えてポート番号も変換することで、1つのグローバルIPアドレスを、多数の端末で同時に共有できるようにするアドレス変換の方式。変換の対応は、ルータのNAT変換テーブルに記録される。
- PACファイル
- Webブラウザなどが、宛先ごとの接続方法を自動で選ぶための設定ファイルである。JavaScriptの関数で、利用するプロキシサーバや、それを経由せず直接接続する場合を指定する。
- BGP
- AS(共通の経路制御方針で運用されるネットワークのまとまり)の間で経路情報を交換するルーティングプロトコル。経路情報の交換にTCPを使い、経路に付くパス属性と運用方針に基づいて経路を選ぶ。
- ping
- ICMPのエコー要求を送り、相手からのエコー応答が返ってくるかで、IPの疎通(相手まで届くかどうか)と往復の時間を確かめるコマンド。
- VRRP
- 複数のルータを1台の仮想ルータとして動作させ、端末のデフォルトゲートウェイを冗長化するプロトコルである。端末は仮想IPアドレスを出口として利用し、中継を担当するルータが利用できなくなると待機中のルータが引き継ぐ。
- プロキシサーバ
- 利用者の端末の代わりに、Webサーバなどに接続して通信を中継するサーバ。通信を一か所にまとめることで、アクセスの制限、ログの記録、利用者認証、キャッシュなどを行う。
- ポリシーベースルーティング
- 宛先だけでなく送信元IPアドレスや通信の種類などでパケットを分類し、転送先や参照する経路表を指定する仕組みである。条件に一致する通信へ、管理者が決めたポリシーを適用する。
- マルチホーミング
- 1台の機器や1つのネットワークが、外部との複数の接続経路を持つ構成。複数のISPなどへ接続し、障害時の迂回や利用する経路の使い分けに役立てる。
- ルーティングループ
- 同じ宛先へ向かうIPパケットが、ルータ間で循環して転送される状態である。経路の設定や経路情報の不整合によって発生し、宛先への到達を妨げるとともに回線やルータの処理能力を消費する。
この問題に関係するテーマ
- マルチクラウドの可用性と経路切替設計
- 複数のクラウドと接続回線を利用し、障害時にも業務を継続するための設計である。サーバの配置だけでなく、名前解決、BGPの経路選択、ゲートウェイの冗長化、出口変更に伴う送信元IPアドレスの変化を一体として検討する。
問題文:IPA公開の問題冊子(PDF)