一時アドレス
IPv6で、インタフェース識別子を疑似乱数で作り、一定時間ごとに作り直すアドレス。外部への通信に使い、アドレスから同じ端末だと追跡されにくくする。
イマシルちゃんの解説
IPv6のアドレスの後半(番地)を、パソコンの製造番号から作ると、どこのネットワークにつないでも同じ番地になっちゃうんだ。
すると、「この番地の人、昨日はカフェに、今日は会社にいたね」って、行動を追いかけられちゃうかもしれない。
一時アドレスは、番地をサイコロで決めて、しばらくしたらまた振り直すんだ。
プライバシーは守れるけど、会社の管理者から見ると、「このアドレスは誰のパソコン?」がわかりにくくなるんだよ。
より深い解説
定義
一時アドレス(テンポラリアドレス)は、RFC 8981(旧RFC 4941、IPv6のプライバシー拡張)で定められた、SLAACで作るアドレスの一種である。インタフェース識別子を疑似乱数で生成し、有効期間(一般に1日程度)が過ぎると新しいアドレスを作って、外部との新しい通信に使う。
目的
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| 端末の追跡の防止 | 固定のインタフェース識別子だと、アクセス先のサイトなどで、同じ端末の通信を長期間にわたって結び付けられてしまう |
| MACアドレスの秘匿 | Modified EUI-64で作ると、アドレスからMACアドレス(機器の製造者など)がわかってしまう |
端末が持つアドレスの例
| アドレス | 用途 |
|---|---|
| リンクローカルアドレス | 同じリンク内の通信 |
| 安定したGUA(RFC 7217 など) | 外部から接続されるときなど、変わらないほうがよい用途 |
| 一時アドレス(GUA) | 端末から外部に通信を始めるとき |
管理面での課題
一時アドレスは利用者のプライバシーの保護に有用だが、組織の管理者にとっては、次の課題がある。
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| 端末の特定 | アドレスが定期的に変わり、どのアドレスがどの端末かがわかりにくい。ファイアウォールのログに残ったアドレスから、端末を特定しにくい |
| アクセス制御 | アドレスで端末ごとにアクセスを制御することが難しい |
| 記録の不在 | SLAACでは、DHCPのような割当ての記録が残らない |
対策としては、ルータやL3スイッチの近隣キャッシュ(IPv6アドレスとMACアドレスの対応表)を定期的に収集して記録する、ステートフルDHCPv6でアドレスを割り当てる、端末の一時アドレスの利用を組織の設定で制御する、などがある。
午後での問われ方
「ランダムなインタフェース識別子は、プライバシーの保護には有用だが、PCの管理の観点では考慮が必要」という記述の理由として、PCを特定しづらくなることが問われる。