ネットワークスペシャリスト 令和7年度 春期 午後Ⅱ 問1

この問題に出てくる用語

ARP
IPv4で、宛先のIPアドレスから、同じネットワーク上にある機器のMACアドレスを求めるプロトコル。問い合わせはブロードキャストで送り、応答はユニキャストで返る。IPv6では、ICMPv6を使った近隣探索がこの役割を担う。
ICMPv6
IPv6で使うICMP。エラーの通知やpingに加えて、近隣探索やマルチキャストの管理など、IPv6が動くために欠かせない機能も担う。
IPv6
IPv4の後継として作られたインターネットプロトコル。アドレスの長さを128ビットに広げ、ヘッダーの簡素化などを行った。
EDNS
DNSの機能を拡張する仕組み。UDPで送受信できるDNSメッセージの大きさの上限を、従来の512バイトから広げられる。上限を超える応答は、TCPでやり取りし直す。
一時アドレス
IPv6で、インタフェース識別子を疑似乱数で作り、一定時間ごとに作り直すアドレス。外部への通信に使い、アドレスから同じ端末だと追跡されにくくする。
FQDN
ホスト名から最上位のドメイン(トップレベルドメイン)までを、省略せずにすべて書いたドメイン名。インターネット上の特定のホストを一意に表す。
OSPFv3
IPv6に対応したOSPF。IPv4用のOSPFv2を基に、リンク単位の動作やリンクローカルアドレスの利用などの変更を加えたもの。RFC 5340で定められている。
近隣探索プロトコル
IPv6で、同じネットワークにいる機器やルータを見つけるための仕組み。ICMPv6のメッセージを使って、MACアドレスの解決やアドレスの重複の確認などを行う。
グローバルユニキャストアドレス
IPv6で、インターネットを含むネットワーク全体の中で、インタフェースを一意に識別できるアドレス。現在は 2000::/3 の範囲から割り当てられる。
権威DNSサーバ
自分が管理するドメイン(ゾーン)の情報を持ち、そのドメインについての問合せに、正式な答えとして応答するDNSサーバ。
CIDR
IPアドレスのクラスにとらわれず、ネットワーク部の長さを任意のビット数で決めて、アドレスの割り当てと経路の集約を行う仕組み。「192.168.0.0/22」のように、プレフィックス長で表記する。
ステートフルパケットインスペクション
ファイアウォールが、通信の状態(セッション)を記録しておき、許可した通信に対する応答のパケットを自動的に通過させる方式。応答の向きの許可ルールを個別に書かなくてよい。
SLAAC
IPv6で、端末がDHCPサーバを使わずに、ルータ広告(RA)で知らされたサブネットプレフィックスと、自分で作ったインタフェース識別子を組み合わせて、自分のIPv6アドレスを自動で設定する仕組み。
重複アドレス検出
IPv6で、自分が使おうとしているアドレスが、同じネットワークのほかの機器と重複していないかを使う前に確かめる仕組み。近隣探索プロトコルの機能の1つ。
DHCPv6
IPv6で、サーバからアドレスやDNSサーバの情報などを機器に配る仕組み。アドレスを管理して配るステートフルな使い方と、アドレス以外の情報だけを配るステートレスな使い方がある。
DNS
ドメイン名とIPアドレスなどの情報を対応づけ、問い合わせに応じて答える仕組み。世界中のDNSサーバが階層的に分担して管理している。
TCP
トランスポート層のプロトコルの1つ。通信の前に接続を確立し、届かなかったデータの再送や順序の並べ替えを行って、データを確実に届ける。
TTL
IPパケットが、ネットワーク上に存在できる限度を表す値。ルータを1つ通過するごとに1減らされ、0になったパケットは破棄される。IPヘッダーに含まれる。
デフォルトゲートウェイ
自分の属するネットワーク以外の宛先にパケットを送るときに、端末が最初に転送を依頼するルータ。端末の設定では、そのルータのIPアドレスを指定する。
デュアルスタック
1台の機器やネットワークで、IPv4とIPv6の両方を同時に動かす方式。相手がIPv6に対応していればIPv6で、対応していなければIPv4で通信できる。
動的ルーティング
ルータ同士がルーティングプロトコルで経路情報を交換し、ネットワークの状態の変化に合わせて、経路表を自動的に更新する方式。管理者が手で経路を設定する静的ルーティングと対になる。
traceroute
宛先までの経路上にあるルータを、順番に調べるコマンド。IPv4のTTL(IPv6のホップリミット)を1から順に増やしながらパケットを送り、途中のルータから返ってくるICMPのエラーで、経由した機器を知る。
NAPT
IPアドレスに加えてポート番号も変換することで、1つのグローバルIPアドレスを、多数の端末で同時に共有できるようにするアドレス変換の方式。変換の対応は、ルータのNAT変換テーブルに記録される。
Nullルート
宛先に一致したパケットを、どこにも転送せずに破棄するための経路。集約した経路の範囲のうち、使っていないアドレス宛てのパケットが、ルータ間を行ったり来たりするルーティングループを防ぐために設定する。
パスMTU探索
送信元から宛先までの経路上で、途中で分割されずに通れるパケットの最大の大きさ(パスMTU)を調べる仕組み。
ping
ICMPのエコー要求を送り、相手からのエコー応答が返ってくるかで、IPの疎通(相手まで届くかどうか)と往復の時間を確かめるコマンド。
フルサービスリゾルバ
利用者からの名前解決の問合せを受け、権威DNSサーバに順に問い合わせて答えを探し、結果をキャッシュするDNSサーバ。キャッシュDNSサーバとも呼ばれる。
MACアドレス
ネットワークインタフェースを識別するための48ビットのアドレス。データリンク層で、同じネットワーク内の通信相手を指定するのに使う。
マルチキャストアドレス
特定のグループに属する複数の宛先へ、まとめてデータを届けるためのアドレス。IPv4では先頭の4ビットが1110のクラスDのアドレスで、残りの28ビットで受信するグループを識別する。
Modified EUI-64
48ビットのMACアドレスから、IPv6アドレスの下位64ビットのインタフェース識別子を作る方式。MACアドレスの真ん中に FFFE を挟み、U/Lビットを反転させる。
UDP
トランスポート層のプロトコルの1つ。接続の手続きも再送もせず、データを送りっぱなしにする代わりに、速くて軽い。
要請ノードマルチキャストアドレス
IPv6の近隣探索で、近隣要請(NS)を送るときの宛先に使うマルチキャストアドレス。ff02::1:ff00:0/104に、目的のIPv6アドレスの下位24ビットを付けて作る。
リソースレコード
DNSが管理する、ドメイン名に結び付いた情報の1件1件。IPアドレスを表すAレコードや、メールサーバを表すMXレコードなど、種類(タイプ)ごとに役割が決まっている。
リンクローカルアドレス
同じリンク(ルータを越えない範囲のネットワーク)の中だけで使えるIPv6アドレス。fe80::/10の範囲で、IPv6の機器は必ず自動で持つ。
ロンゲストマッチ
ルータが経路表から転送先を選ぶときの規則。宛先アドレスに一致する経路が複数あれば、プレフィックス長が最も長い(最も詳しい)経路を選ぶ。

この問題に関係するテーマ

IPv6導入の設計
IPv4だけの社内ネットワークに、IPv6を加えるときの設計の考え方。デュアルスタックを基本に、アドレスの割り当て、名前解決、経路制御、セキュリティ、監視を、IPv4との違いを意識しながら検討する。

問題文:IPA公開の問題冊子(PDF)

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