IGP
1つのAS(自律システム)の内部で経路情報を交換するルーティングプロトコルの総称。RIP、OSPF、IS-ISなどがある。これに対し、AS同士の間で使うものをEGPといい、BGP-4が代表である。
イマシルちゃんの解説
インターネットを「国の集まり」にたとえると、
国の中の道案内をするのがIGP、国と国の間の道案内をするのがEGPなんだ。
国の中では、とにかく早く着く道を選べばいいよね。
でも、国と国の間では、「あの国は通りたくない」「この国とは仲良しだからこっちを通る」みたいに、
約束ごと(ポリシー)が大事になる。だから、使うプロトコルも違うんだよ!
より深い解説
定義
| 区分 | 正式名 | 使う場所 | 代表的なプロトコル |
|---|---|---|---|
| IGP | Interior Gateway Protocol | AS内のルータ間 | RIP、OSPF、IS-IS、EIGRP |
| EGP | Exterior Gateway Protocol | AS間のルータ間 | BGP-4 |
なお、EGPという名前の具体的なプロトコル(RFC 904で定められた、BGPの前身)もあったが、現在は使われておらず、「EGP」はAS間のルーティングプロトコルの分類名として使われることがほとんどである。
何を重視するか
| IGP | EGP | |
|---|---|---|
| 目的 | AS内で、最も効率的な経路を素早く見つける | 組織間の契約や方針(ポリシー)に従って経路を選ぶ |
| 経路の選び方 | ホップ数や帯域から計算したコストが最小の経路 | パス属性(AS_PATH、LOCAL_PREFなど)と、管理者が設定した方針 |
| 扱う経路の数 | 組織内の数百~数千 | インターネット全体の数十万以上 |
| 信頼の前提 | 同じ組織のルータ同士なので、互いを信頼する | 別の組織のルータなので、受け入れる経路を厳しく選ぶ |
IGPの種類
| プロトコル | 方式 | メトリック | 特徴 |
|---|---|---|---|
| RIP | 距離ベクトル型 | ホップ数 | 小規模向け。最大15ホップ |
| OSPF | リンクステート型 | コスト(帯域から計算) | エリアで階層化できる。中~大規模向け |
| IS-IS | リンクステート型 | コスト | ISPのバックボーンで多く使われる |
| EIGRP | 拡張距離ベクトル型 | 帯域と遅延など | シスコ社の独自方式から公開された |
OSPFとBGPを区別するポイント
| 説明 | 当てはまるもの |
|---|---|
| エリアの概念を取り入れたリンクステート方式である | OSPF |
| ネットワークをエリアに分割し、エリア間をバックボーンで結ぶ。帯域をコストに反映できる | OSPF |
| 異なる管理ポリシーが適用された領域(AS)の間で使う | BGP(EGP) |
| AS間を接続し、経路が変化したときだけ差分を送る | BGP |
| ルータの台数(ホップ数)で最短経路を決める。サブネットマスクを通知できない | RIPv1 |
OSPFはネットワークの状態の変化に応じて動的に経路を変える動的ルーティングのプロトコルであり、回線の帯域から計算したコストを使って経路を選ぶ。
ASの境界での経路の受け渡し
ASの境界にあるルータは、AS内ではIGP(OSPFなど)を、AS外とはBGPを動かし、必要に応じて経路を相互に取り込む(再配布)。ただし、インターネット全体の経路をIGPに取り込むと、IGPの経路表が大きくなりすぎるため、AS内のルータにはデフォルトルートや集約した経路だけを伝えることが多い。
実際の試験ではここに出る!
- ネットワークスペシャリスト 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問3
- ネットワークスペシャリスト 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問7
- ネットワークスペシャリスト 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問3
- ネットワークスペシャリスト 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問8
- ネットワークスペシャリスト 平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問5