OSPF認証
OSPFのルータ同士が経路情報を交換する前に、事前に共有した鍵(パスワード)で相手を確認する仕組み。不正なルータと隣接関係を作り、偽の経路情報を受け入れてしまうことを防ぐ。
イマシルちゃんの解説
OSPFのルータは、ネットワークにつながったほかのOSPFルータを見つけると、自動で仲良くなって(隣接関係を作って)道の情報を交換し始めるんだ。
でも、もし悪い人がこっそりルータをつないだら、そのルータとも仲良くなって、ウソの道の情報を信じちゃうかもしれないよね。
そこで、「合言葉を知っているルータとだけ話す」ようにするのがOSPF認証なんだよ!
より深い解説
定義
OSPF認証(ネイバー認証)は、OSPFのパケットに認証情報を付け、受信したルータがそれを検証して、正しい鍵を持つルータとだけ隣接関係(ネイバー、アジャセンシー)を確立し、経路情報を交換するための機能である。
防げる問題
| 問題 | 内容 |
|---|---|
| 不正なルータとの隣接関係 | 攻撃者や、誤って接続された機器が、OSPFのルータとして隣接関係を結び、経路交換に参加する |
| 偽の経路の注入 | 偽のLSAを流して、通信を攻撃者の機器へ引き寄せる(盗聴、改ざん)、または行き止まりに向けて通信を止める |
| 経路表の乱れ | 設定を誤った機器から、意図しない経路が広告される |
認証の方式
| 方式 | 内容 |
|---|---|
| なし(Null) | 認証しない |
| 平文のパスワード | パスワードをそのままパケットに入れる。盗聴されると漏れる |
| 暗号的認証(MD5、HMAC-SHA) | パスワードそのものは送らず、パケットと鍵からハッシュ値を計算して付ける。シーケンス番号で再送攻撃も防ぐ |
OSPFv3では、もともとIPsecで認証する方式だったが、後にOSPFv2と同様の認証の方式(認証トレーラ)も追加された。
関連する対策
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| パッシブインタフェース | 端末しかつながらないインタフェースでは、OSPFのHelloを送受信しない。そもそも隣接関係ができないようにする |
| BGPの認証 | BGPのピアの間でも、TCPの認証オプション(MD5、TCP-AO)で相手を確認する |
| 経路のフィルタリング | 受け入れる経路、広告する経路を、プレフィックスリストなどで制限する |
午後での問われ方
「OSPFのネイバー認証によって、どのような問題を防げるか」のように、目的を経路交換の安全性の観点から説明させる形で問われる。解答の軸は、認証されていないルータと隣接関係を作り、経路を交換してしまうことを防ぐ、という点である。