ネットワークスペシャリスト 令和7年度 春期 午後Ⅰ 問1
この問題に出てくる用語
- ICMP
- IPの通信で起きたエラーの通知や、通信の確認に使うプロトコル。pingやtracerouteはICMPを利用している。
- IPsec
- ネットワーク層(IP)で、通信の暗号化や認証を行うためのプロトコル群。暗号化と認証を行うESP、認証だけを行うAH、鍵を交換するIKEなどからなる。拠点間を結ぶVPNでよく使われる。
- AS
- 同一の管理ポリシーのもとで運用されるネットワークのまとまり。インターネット上では、2オクテットまたは4オクテットのAS番号で識別される。
- AS_PATHプリペンド
- BGPで経路を広告するときに、AS_PATH属性に自分のAS番号をわざと複数回付け加えて、経路を長く見せる手法。相手のASに、その経路を選ばれにくくし、通信の入口を制御する。
- OSPF
- 組織の中で使うリンクステート型のルーティングプロトコル。各ルータがネットワーク全体の地図を持ち、回線の速さに基づくコストが最小になる経路を計算する。
- OSPFエリア
- OSPFのネットワークを分割した単位。ルータが作成したRouter-LSAは、そのエリアの中だけに伝播する。
- OSPF認証
- OSPFのルータ同士が経路情報を交換する前に、事前に共有した鍵(パスワード)で相手を確認する仕組み。不正なルータと隣接関係を作り、偽の経路情報を受け入れてしまうことを防ぐ。
- 広域イーサネット
- 通信事業者の網を使って、離れた拠点同士をレイヤ2(イーサネット)で接続するWANのサービス。拠点のLANを、1つの大きなLANのように延長できる。
- 再配布
- あるルーティングプロトコル(または静的ルート)で学習した経路を、別のルーティングプロトコルに取り込んで、そのプロトコルの経路として広告すること。
- DMVPN
- 多数の拠点を結ぶIPsec VPNで、拠点同士が必要になったときに直接のトンネルを動的に作れるようにする技術。設定の手間を抑えながら、フルメッシュに近い構成を実現できる。
- デフォルトゲートウェイ
- 自分の属するネットワーク以外の宛先にパケットを送るときに、端末が最初に転送を依頼するルータ。端末の設定では、そのルータのIPアドレスを指定する。
- 動的ルーティング
- ルータ同士がルーティングプロトコルで経路情報を交換し、ネットワークの状態の変化に合わせて、経路表を自動的に更新する方式。管理者が手で経路を設定する静的ルーティングと対になる。
- パッシブインタフェース
- ルーティングプロトコルの設定で、そのインタフェースのネットワークの経路は広告するが、そのインタフェースからは経路情報の交換(Helloなど)を行わないようにする設定。
- BGP
- インターネットを構成する組織(AS)同士が、経路情報を交換するためのルーティングプロトコル。経路情報の交換にTCPを使う。
- ping
- ICMPのエコー要求を送り、相手からのエコー応答が返ってくるかで、IPの疎通(相手まで届くかどうか)と往復の時間を確かめるコマンド。
- VRRP
- 複数のルータを1台の仮想ルータに見せかけ、端末のデフォルトゲートウェイを冗長化するプロトコル。普段はマスターのルータが仮想IPアドレスで通信を中継し、マスターが故障するとバックアップのルータが引き継ぐ。
- VPN
- インターネットや通信事業者の共用の網の上に、仮想的な専用線を作り、離れた拠点や利用者の間を、あたかも専用のネットワークでつながっているように安全に通信させる技術。
- プレフィックスリスト
- 経路を、ネットワークアドレスとプレフィックス長の組で指定して、許可・拒否を判定するための条件の一覧。ルーティングプロトコルで受け取る経路や広告する経路を絞り込む(経路フィルタリング)ために使う。
- ルータID
- OSPFやBGPで、それぞれのルータを一意に識別するための32ビットの値。IPv4アドレスの形式で表し、障害で落ちることのないループバックインタフェースのIPアドレスを使うことが多い。
- ループバックアドレス
- 自分自身を表す特別なIPアドレス。IPv4では127.0.0.0/8の範囲(一般に127.0.0.1)、IPv6では::1を使う。
この問題に関係するテーマ
- 無停止での機器更改
- 冗長化されたネットワークで、ルータなどの機器を交換するときに、通信をあらかじめ別の経路に迂回させてから作業し、利用者の業務を止めずに更改すること。問題が起きたときにすぐ元に戻せる(切り戻せる)手順にしておくことが重要である。
問題文:IPA公開の問題冊子(PDF)