ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午後Ⅰ 問3
ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午後Ⅰ 問3
この問題に出てくる用語
- IPsec
- ネットワーク層(IP)で、通信内容の秘匿や改ざんの検出、送信元の認証などを行うプロトコル群。内容の秘匿にも対応するESP、内容を隠さず認証を行うAH、鍵交換や使用する方式の合意を行うIKEなどからなる。拠点間を結ぶVPNでよく使われる。
- IP-VPN
- 通信事業者の閉域IP網を使って、利用者の複数拠点を論理的に接続するVPNサービスである。代表的にはMPLSによって利用者ごとの通信を分離し、事業者網が拠点間のIPルーティングを提供する。
- IPヘッダー
- IPパケットの先頭に付く制御情報である。宛先と送信元のIPアドレスなどを含み、転送や受信後の処理に使う。IPv4ではオプションがない場合に20バイトとなる。
- ESP
- IPsecでIPパケットを保護するセキュリティプロトコル。暗号化による機密性の確保や、改ざんの検出・送信元の認証を提供し、利用する機能は設定によって決まる。IPのプロトコル番号は50。
- HTTP
- Webページの取得やデータの送信などに使うアプリケーション層プロトコル。ブラウザなどのクライアントが要求を送り、サーバが応答を返す形で通信する。
- サブネットマスク
- IPv4アドレスのうち、ネットワークを表す部分と機器を識別する部分の境界を示す32ビットの値。IPv4アドレスとビットごとのAND演算をすると、その機器が属するネットワークのアドレスを求められる。
- WPAD
- ブラウザなどが、プロキシの選択規則を記したPACファイルの場所をDHCPやDNSで自動検出する仕組みである。見つけたURLから設定ファイルを取得し、その規則に従って接続方法を選ぶ。
- DHCP
- ネットワークにつながった端末に、IPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバのアドレスなどの設定を、自動的に配布するプロトコル。
- DNS
- ドメイン名に対応するIPアドレスやメールの配送先などの情報を管理し、問い合わせに応じて返す分散型データベースの仕組みである。多数のDNSサーバが階層的に管理を分担し、名前に対応する情報を調べる処理を名前解決という。
- トンネルモード
- IPsecの動作モードの一つ。元のIPヘッダーを含むパケットを内側に収め、その外側に新しいIPヘッダーを付けて送る。拠点間VPNなどで使われ、内側のパケットに認証や暗号化などの保護を適用する。
- PACファイル
- Webブラウザなどが、宛先ごとの接続方法を自動で選ぶための設定ファイルである。JavaScriptの関数で、利用するプロキシサーバや、それを経由せず直接接続する場合を指定する。
- VPN
- インターネットや通信事業者の共用の網の上に、仮想的な専用線を作り、離れた拠点や利用者の間を、あたかも専用のネットワークでつながっているように安全に通信させる技術。
- プライベートIPアドレス
- 組織の内部のネットワークで、自由に使ってよいと決められているIPアドレスの範囲。IPv4では10.0.0.0/8、172.16.0.0/12、192.168.0.0/16の3つ。インターネット上では使えない。
- フラグメンテーション
- IPパケットが回線のMTUを超える場合などに、元のパケットを複数の小さなIPパケット(フラグメント)へ分割する処理。IPv4では送信元や途中のルーターが行えるが、IPv6では送信元だけが行い、分割したパケットは宛先で再組み立てされる。
- プロキシサーバ
- 利用者の端末の代わりに、Webサーバなどに接続して通信を中継するサーバ。通信を一か所にまとめることで、アクセスの制限、ログの記録、利用者認証、キャッシュなどを行う。
- ループバックアドレス
- 自分自身を表す特別なIPアドレスである。IPv4では127.0.0.0/8の範囲(一般に127.0.0.1)、IPv6では::1を使う。
- ローカルブレイクアウト
- 支社などの拠点から出るインターネット向け通信の一部または全部を、本社やデータセンターへ集約せず拠点側の出口から送る接続方式である。集約地点の回線や機器の負荷を減らし、クラウドサービスまでの経路を短縮できる。
この問題に関係するテーマ
- ローカルブレイクアウトの設計
- 特定のクラウドサービスなどへの通信を拠点側からインターネットへ出し、本社への通信の集中を抑える設計である。宛先に応じたプロキシの選択、拠点間VPN、アドレス変換、ログの取得を整合させる必要がある。
問題文:IPA公開の問題冊子(PDF)