プライベートIPアドレス
組織の内部のネットワークで、自由に使ってよいと決められているIPアドレスの範囲。IPv4では10.0.0.0/8、172.16.0.0/12、192.168.0.0/16の3つ。インターネット上では使えない。
イマシルちゃんの解説
おうちのWi-Fiにつながったスマホのアドレスを見ると、「192.168.」で始まっていることが多いんだ。
実は、隣の家のスマホも、同じ「192.168.」のアドレスを使っているかもしれないんだよ!
これは、家や会社の中だけで使っていい「内線番号」みたいなアドレスだから。
外(インターネット)に出るときは、ルータがみんなの代表の「外線番号」に付け替えてくれるんだ。
これがプライベートIPアドレスだよ!
より深い解説
定義
プライベートIPアドレスは、RFC 1918で定められた、組織の内部ネットワーク(LAN)で自由に使えるIPv4アドレスの範囲である。インターネット上での一意性は保証されないため、インターネットのルータはプライベートIPアドレス宛てのパケットを転送しない。
範囲
| 範囲 | プレフィックス | 旧クラス | アドレス数 |
|---|---|---|---|
| 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255 | 10.0.0.0/8 | A | 約1,677万 |
| 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255 | 172.16.0.0/12 | B | 約105万 |
| 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255 | 192.168.0.0/16 | C | 約6.5万 |
172の範囲は「172.16~172.31」であることに注意する。172.32.0.0は、プライベートIPアドレスではない。/12は、第2オクテットの上位4ビットまでがネットワーク部なので、16(00010000)~31(00011111)の16個分になる。
グローバルIPアドレスとの違い
| グローバルIPアドレス | プライベートIPアドレス | |
|---|---|---|
| 使える場所 | インターネット | 組織の内部 |
| 一意性 | 世界で一意 | 組織の中で一意であればよい |
| 割り当て | IANA → 地域インターネットレジストリ → ISPなど | 申請不要で自由に使える |
インターネットへの接続:NAT
プライベートIPアドレスの機器がインターネットと通信するときは、ルータなどで、送信元アドレスをグローバルIPアドレスに付け替える。
家庭のブロードバンドルータが行っているのは、ほとんどがNAPTである。
ホストに使えるかの判断
プライベートIPアドレスの範囲であっても、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは、ホストに割り当てられない。判断の基準は、プライベートかどうかではなく、プレフィックス長で区切ったホスト部が「すべて0」「すべて1」でないかである。
| アドレス | ホストに使えるか |
|---|---|
| 192.168.255.255/24 | 使えない(ホスト部がすべて1) |
| 172.16.10.255/16 | 使える(ホスト部は 10.255 で、すべて1ではない) |
| 10.0.0.0/8 | 使えない(ホスト部がすべて0) |
そのほかの特別な範囲
| 範囲 | 用途 |
|---|---|
| 100.64.0.0/10 | シェアードアドレス。ISPがキャリアグレードNAT(CGN)の内側で使う |
| 169.254.0.0/16 | リンクローカルアドレス |
| 127.0.0.0/8 | ループバックアドレス |
| 192.0.2.0/24 など | ドキュメント用(説明や例示に使う) |
IPv6の場合
IPv6では、プライベートIPアドレスに相当するものとして、ユニークローカルアドレス(fc00::/7、実際にはfd00::/8)がある。ただし、IPv6はアドレスが十分にあるため、NATを使わずに、すべての機器にグローバルアドレスを割り当てるのが基本の考え方である。
実際の試験ではここに出る!
- ネットワークスペシャリスト 令和7年度 春期 午後Ⅰ 問2
- ネットワークスペシャリスト 令和7年度 春期 午後Ⅱ 問2
- ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問13
- ネットワークスペシャリスト 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問12