ループバックアドレス
自分自身を表す特別なIPアドレス。IPv4では127.0.0.0/8の範囲(一般に127.0.0.1)、IPv6では::1を使う。
イマシルちゃんの解説
ループバックアドレス宛てに送ったデータは、ネットワークに出ていかずに、そのまま自分に戻ってくるんだ。
自分あての手紙を、ポストに入れずに自分の机に置くようなものだね。
ネットワークにつながっていなくても、自分のパソコンの中で通信のテストができるから、
プログラムを作る人には欠かせない住所なんだよ!
より深い解説
定義
ループバックアドレスは、送信したパケットが、ネットワークインタフェースから外へ出ることなく、同じ機器の中で受信側に折り返される(ループバックする)アドレスである。
| ループバックアドレス | |
|---|---|
| IPv4 | 127.0.0.0/8(127で始まるすべてのアドレス)。通常は127.0.0.1を使う |
| IPv6 | ::1(128ビットのうち最後のビットだけが1) |
ホスト名「localhost」は、通常、ループバックアドレスに対応付けられている。
主な用途
| 用途 | 内容 |
|---|---|
| 通信の確認 | 自分のTCP/IPのプロトコルスタックが正しく動いているかを ping で確かめる |
| 開発とテスト | 作成中のWebサーバなどに、同じPCのブラウザからアクセスする |
| サービス間の通信 | 同じ機器の中で動くプログラム同士(Webサーバとデータベースなど)が通信する |
| 外部への公開の制限 | サービスをループバックアドレスだけで待ち受けさせ、外部からの接続を受け付けないようにする |
ホストのアドレスとして使えない理由
127.0.0.0/8の範囲は、どのアドレスでも自分自身を指すため、ネットワーク上の機器を識別する通常のIPアドレスとしては使えない。127で始まるアドレスを宛先とするパケットが、ネットワーク上に送出されることはない。ルータも、127で始まる宛先のパケットを転送してはならない。
ルータのループバックインタフェース
ルータでは、物理的なインタフェースとは別に、論理的な「ループバックインタフェース」を作り、通常のIPアドレス(127ではないもの)を割り当てることがある。物理インタフェースと違って障害でダウンしないため、次のような用途で使われる。
この「ループバックインタフェース」と、127.0.0.1の「ループバックアドレス」は、名前は似ているが別の概念である。
特別な用途のIPv4アドレスの整理
| アドレス | 意味 |
|---|---|
| 0.0.0.0 | 自分のアドレスが未定(DHCPの最初の要求の送信元など)、またはすべてのアドレス |
| 127.0.0.0/8 | ループバック(自分自身) |
| 169.254.0.0/16 | リンクローカル(DHCPで取得できなかったときの自動設定) |
| 224.0.0.0/4 | マルチキャスト |
| 255.255.255.255 | 限定ブロードキャスト |
実際の試験ではここに出る!
- ネットワークスペシャリスト 令和7年度 春期 午後Ⅰ 問1
- ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問7
- ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問13
- ネットワークスペシャリスト 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問12